マセラティ222E・SE・SR(型式:E-M222)
マセラティ222 4v(型式:E-24V)の詳細説明
デ・トマソ時代後期、新規格のスタンダードモデルたる222シリーズですが、年代ごとの違いの変遷については、同時期の他モデルに比べると、変化の度に名前がかわるので分類しやすいです。 222 4V以外は機関・足回り等全く同一ですから、あとはデザインの趣味で選んで一向に差しつかえありません。信頼性も基本的にはどれも同等です。
蛇足ですが、222の「読み」は、日本では通常「にー・にー・にー」と呼びます。さらに付け加えると、「マセラティ」のことを「マセ」とか、「マセラ」といった、省略形で呼称しているのを 散見しますが、今すぐやめたいものです。たしかに省略形呼称がマニアックな感じに聞こえる他車もあるにはありますが、少なくともマセラティには相応しくありません。
年季のはいったインテリジェンスのある、心あるイタリア車フリークの方は、決してこのような呼び方はしないものです(「フェラーリ」や「ポルシェ」を省略形で呼称しないように)。 「ランボルギーニ」は結構省略形で「ランボ」とか「ランボル」とか呼ばれる事があるようですが、これも「如何なものか」という感じがします。何か、省略形呼称では、イタリアや日本における 「往時の空気感」が出てこないように思うのです。細かいことですがそれがヨーロッパの伝統と格式というヤツでして、先人の誇りを大事にしてやりたいじゃないですか。
さあさ、話は大きくそれましたが車趣味ってそんなこだわりが大事だよ、との初老男の主張(?)でした。
222E固有の特徴:前後のバンパーがビトルボゆずりのアゴがヒケた形状。
:トランク全幅にわたる幅のリアスポイラーを装備。
:センターコンソール部が樹脂パネル。
:ウッドステアリングのパッド部がステッチ無しの紫茶色のもの(スパイダーザガー
トの項参照)。
[主な流通時期:89年後期から90年前期]
222SEからの特徴:前後のバンパーの造形が大幅に変更。フロントバンパー下部にはフォグランプ
が埋め込まれているのが特徴。リアバンパーはエキゾーストサイレンサー部を
覆うような形状(メッキのサイレンサー先端部だけが顔を覗かせる)。
:リアスポイラーがリアフェンダー上部まで広がり大型立体化。
:サイドシル下部に空力的サイドスカートを増設。
:すべてのウインドーピラーとラジエターグリル及びCピラー部のトライデントエン
ブレムなどの従来メッキだった部位がブラックフィニッシュに変更。
:センターコンソール部がウッドパネルに変更。
:ウッドステアリングのパッド部がステッチ付きの黒いものに(スパイダーザガー
トの項参照)。
[主な流通時期:90年後期から91年]
222SR固有の特徴:フロントグリルがシャマルのイメージを取り入れたデザインに変更され、低く幅
広のボディ同色のラジエターグリルとプロジェクターヘッドライトが装着された。
:ボンネットスポイラーを装備。
[主な流通時期:92年から94年]