マセラティ430(型式:E-M430)の詳細説明
あまり知られていないことですが、デ・トマソ期ビトルボ系マセラティの中での430の位置づけは単に4ドアモデルというだけにとどまらず、「222」などのレギュラー2ドア系よりも、 いちだん格上の性格づけがなされています。ですから、シートの造形も、222系のそれよりも凝った造りとされ、その座り心地は、腰部を柔らかく包み込みながらもシッカリとホールドしてくれる 大変に優れたもので、いかなる基準に照らしても「最高級」の上質さであると云えましょう。430には年代順に下記の4パターンがあり、基本形態はまったく変わっていないにも関わらず、 細部の小変更だけで、時代の雰囲気に合わせたイメージ刷新に成功していきました。メカ分野の大きな変更点は後期型以降に装備されたAte製ABSと、最終型のみに装着された新型デフ (デフクーラー装着)が特筆されるでしょう。デザインはそれぞれに味わいがありますから、お好きなモデルをチョイスしてください。430は写真でも、現車を見ても非常にコンパクトに見えますが、 ルーフが前方から後方に向けて伸びやかに厚みを増した「ウエッジシェイプ」を形成しているため、後席の頭上にも空間がタップリとありますので、普通の体格の大人4人では、 まったく問題なくグランドツーリングが可能です。4ドアですが、大人のGTマシンと云えましょう。
ちなみに、430の「読み」ですが、日本では通常「よん・さん・まる」と呼んでます。「フォーサーティー」とか「よんひゃくさんじゅう」なんて云うと(云わねーか)「あなたって最低!」(笑) と云われちゃうかも。
またまた、話は大きくそれましたが430のご説明です。
430初期型の特徴:前後のバンパーがビトルボゆずりのアゴがヒケた形状(これは前期型まで継承)。
:但し、前後のバンパーラバーは厚みを持たせた弾力性のあるUS仕様。
:フロントバンパーマーカーがアンバー(橙色)一色のUS仕様。
:フロントサイドマーカーがスクエアで大型のUS仕様。
:リアサイドマーカー(赤色)が装着されているUS仕様。
:ハイマウントストップランプが装着されているUS仕様。
:ダッシュボードの下部にニー(ひざ)ガードパッドが運転席・助手席ともに装着
されておりそれに伴いステアリングコラムアジャスターダイアルがコラム下部に
設置されているUS仕様(前期型以降はコラムの左サイドに設置)。
:グローブボックスが前後にスライドする引出し式のUS仕様。
:ドア開閉時やリバースギアへリリースした時にいちいち自動的にシートベルトが
前方・後方に行ったり来たりするパッシブシートベルトシステム(よく壊れる!)
がちっともうれしくない標準装備(泣)のUS仕様。
:で、このシステムの構造部材を収めたためセンターコンソールアームレスト内の
物入れが底浅でなんも入らない!US仕様。
[要するに、ぜーんぶUS仕様の内外装になっちゃってます。]
:イグニッションキーとドアキーが別々になっている。