このコーナーでは、暫くのあいだ、エンジンとその補器類のハナシにお付き合いの程を。そうとう長いし、あちらこちらハナシは脱線してます。いつものコトですが御覚悟の程(笑)。
まずは、各車のエンジンスペックを一応書いておきますね。
マセラティ クアトロポルテ[前期型・後期型V6](型式:E-MQ)
マセラティ クアトロポルテV8(型式:E-MQ8)
(文中、{ }内はV8)
・エンジン形式:水冷90度V型6気筒DOHC4バルブ インタークーラー付ツインターボ
{水冷90度V型8気筒DOHC4バルブ インタークーラー付ツインターボ}
・ボア×ストローク:φ94.0mm×67.0mm
{φ80.0mm×80.0mm}
・総排気量:2789cc {3218cc} ・圧縮比:7.4:1 {7.5:1}
・最高出力:285PS/6000rpm(DIN) {336PS/6400rpm}
・最大トルク:42.0kgm/3500rpm(DIN) {45.9kgm/4400rpm}
・燃料供給:電子制御燃料噴射
・点火装置:電子制御ダイレクトイグニッション
マセラティ クアトロポルテ エボルツオーネV6(型式:GF-QP6)
マセラティ クアトロポルテ エボルツオーネV8(型式:GF-QP8)
(文中、[ ]内はV8)
・エンジン形式:水冷90度V型6気筒DOHC4バルブ インタークーラー付ツインターボ
[水冷90度V型8気筒DOHC4バルブ インタークーラー付ツインターボ]
・ボア×ストローク:φ94.0mm×67.0mm
[φ80.0mm×80.0mm]
・総排気量:2789cc [3218cc] ・圧縮比:7.4:1 [7.5:1]
・最高出力:285PS/6000rpm(DIN) [336PS/6400rpm]
・最大トルク:42.0kgm/3500rpm(DIN) [45.9kgm/4400rpm]
・燃料供給:電子制御燃料噴射
・点火装置:電子制御ダイレクトイグニッション
・・・なんか、どれも「字面は」代わり映えしませんねえ(笑)。まっ、とりあえず、基本のV6が2.8リッターで上位モデルのV8が3.2リッターとだけ覚えておきましょう。ムカシの国産車のCM風に云うと、 「驚異のメカニズム!ツインカム24バルブインタークーラーツインターボエンジンを搭載!(V6)」「余裕を知るオトコの、ツインカム32バルブ、3.2リッターV8エンジン車も宜しく!」てなところです。
でもなあ、考えてみると、こういった、エンジンスペックに心を躍らされていた時分が、いまや懐かしいですね。ワタシの若い頃(こんな書き方するほどのトシになっちゃったのね)はDOHC (ダブルオーバーヘッドカムシャフト:別称ツインカム)とかインタークーラーとか、ましてやターボチャージャーとか、こんなメカ付いてたら、「お空も飛べる」とか思っていたものでありますよ。 しかもこいつは「ツインターボ」。もはや、宇宙へ行けるナ(笑)。冗談はさておき、バブル景気全盛期にウルトラはいぱあスーパープレミアムなマシンであった、フェラーリF40と、 よく考えればエンジンの(字面上の)構成は同じなわけで、これは一つスゴイことなのでは、と思います。
ところが、クアトロポルテのこのエンジン、その源流は当然「元祖ビトルボ様」にありまして、特にV6エンジン車は「エンジン腰下部(クランクケース)」が殆ど同じ(とはいっても互換するのは至難だと思われるが)なんです。
これは、何を意味するかと申しますと、年代、エンジン形式の別を問わず、互換性のあるパーツが結構存在するので、一品目あたりのパーツ生産量も見込めますから、ここまで旧くなっても、 機能パーツの再生産供給が可能であるということです。これが、他の(フェラーリも含めた)イタリア製のマシン達よりも、パ-ツ供給にアタマを痛めることが少ない所以でしょう(但し、その部品価格はベラボーだけどな:泣笑)。
因みに、かなりムカシの話、当店では、キャブレター時代のビトルボ425に電子制御インジェクションをくっ付けて「425i」を造っちゃったコトがあります。スゴクちゃんと走った(笑)。
さてさて、余談ばかりになってしまいました。エンジン(あっ今、変換キー間違えて押したら「猿人(笑)」になった。オモロイ):ああ、また余談)の解説に戻ります。上に書いたスペックシートを利用しながら、順を追って解説してまいりましょう。
(続きは「水冷」冷却系統のキモ)
クアトロポルテと暮らしてみませんか・・・エンジンについて②に続く
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